放送・通信の在り方に関する、私見その8(http://furukawablog.spaces.msn.com/Blog/cns!156823E649BD3714!4228.entry)より
今朝(2006年5月15日)のニュースでもSMAPの草薙さんが地デジのプロモーションに駆り出され、地上波デジタルの効用は「ハイビジョン放送だけでなく、データ放送、サーバー型放送、ワンセグ放送があって」と汗だくで語っているのを目の前のテレビが放送していますが...その全てにおいてBML言語を展開していくのであれば、日本は世界の誰も使っていないコンテンツ鎖国を築くことになってしまいます。
ここは、わざわざキムタクではなく、の字がちゃんと出してもらえない草くんというあたりを汲み取って、にやにやするのが正しい見方でしょう。
ネタにマジレスよくないですな。
と、ボケから入って、ここで無理やり話を真面目モードに戻す。
というか、コンテンツ鎖国っていうあからさまなポジショントークはやめませんか。
この言い方だとあたかも日本だけが特異な規格を採用しているように見えますが実際にはそうではなく、イギリス・欧州・北米で方式は異なるし、北米なんかはほとんどの家庭がケーブルTVで見ている状況かつ、そのケーブル会社が独自規格でやっていたりするので、状況はお寒いの一言でしょう。
(でした。僕が知っているころは。最近業界が違う人にtypecastしたので過去形)
そういうわけでBMLが汚い部分が一杯あることは僕も良く知っており、技術的に汚い。という話ならうんうん、と聞くのですが、欧米と同じ方式にしろと言われると、欧米ってどこのこと?と思うし北米と同じ方式にしろ。と言われるとなぜよりマイナーな規格に合わせる必要があるの、それで値段が下がるのは北米用STBだけよね。となるわけで・・・
日本以外の地域だとデータ放送が必須じゃないし、デジタル放送自体の普及率がいまひとつなので、現状日本を指して鎖国という言葉には違和感を覚えるんですよ。
で、蛇足かも。と思いつつ、古川さんの個々のご指摘に対するオイラの感想
1. 日本語の表記だけではなく、中国語、韓国語、アラビア語、フランス語などの各国言語が表示できる文字コード体系を採択するべきではないか?(丸C表記が不可能という点も含めて)
表示、という観点で見るなら現在も出来ていますよね。
ダウンロード外字をやら画像やらをつかって。
オリンピックのときにNHKのデータ放送見ると、中国人選手の漢字ちゃんと出てましたよ
だから、Unicodeじゃないのと表示の話は、すくなくともエンドユーザから見ると関係ない話でしょう。
じゃあ、そうすると受信機もUnicodeにして番組制作を楽にするか、ローカルな汚いエンコーディング採用してででも受信機の値段を下げるか、というトレードオフの関係で論じるべきではないでしょうか。
2. 赤、緑、などの4色のボタンを使いその表記にR,GもしくはRed、Green、「赤」「緑」などの併記なしに画面に「色のみ表示」の選択肢を表示し、「色のみ表示のリモコンボタン」押すという仕様は、色覚障害者に対する配慮に欠けるのではないか?
これはおっしゃるとおり。
でも、これはイギリスのBBCのカラーキーをそのまま採用しちゃった。という問題だから、コンテンツ鎖国を語る文脈であげるのは多分にミスリードじゃないかしら
3. パレンタル・フラグという意味不明の用語と有害コンテンツ指定は、米国のTVPGフラグや画面への表示、番組制作者のフラグ指定などの実施に比べて弱いと思われるので、インターネットで実施されているペアレンタル・コントロールによる有害コンテンツのデータベース化、ブラウザにおけるフィルタリング、一般ユーザーによる有害指定の提案と報告、などのカラクリを放送業界も共有するなどのアプローチは如何という提案...「放送業界は昔からパレンタルと呼んでいる」と一括され無視
えーと、名前が和製英語だと誰か困るのでしょうか?
エンドユーザに見せる名称でもあるまいし。
逆に、そこはスルーして技術的な部分だけを議論するべきだったと思います。
インターネットのペアレンタル・コントロールといってもいまだにブラウザ非依存・地域非依存のペアレンタル・コントロールってありませんよね?
すくなくとも、私、日本にいてぜんぜんペアレンタル・コントロールが有効に働いている気がしないんですけど。
これも単体で議論するにはいいですが、コンテンツ鎖国という文脈で語るにはどうかな。と思います。
それなりに普及してないと、テレビの事をあまり考えていない方式に無理やりあわせる。なんて出来ないですよ。
デメリット多くて。
5. 欧米で制作された放送番組にデータ放送と連動したインタラクティブな機能が追加されている場合は、日本の放送経由で供され、日本のチューナーで受信されると全く表示もできない、インタラクティブな番組は機能しないということになりますが..
欧州から北米でも無理ですよね。
というか、この発想は根本的に間違ってますよ。
データ放送が本当にオマケ的なものなら、単純に持っていけますけど
たとえば、番組の途中で、電話を発呼したりしたらアウトなわけで、
そもそも、日本でテレビを見る客層が翻訳もされていない外国語
データ放送をありがたがって見ると思うのはかなり特異な価値観だと思いますよ。
他の話は技術の話じゃなく、日本のテレビ局が海外マーケットをどう扱っていきますか。というマーケッティングの話だと思うのでスキップ(すいません)
結局、この話の諸悪の根源はエンドユーザにとって北米方式を採用するメリットが何もないことなんじゃないの。とか思ってしまう今日この頃。
#DRMが迷走しているからコピーしまくりユーザにはうれしいのか?

我輩も勉強するワン! ランキング!
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