カテゴリ: 書評

お盆に、実家に帰ったらオヤジの本棚に眠っていたので、失敬してきて読んだ。
まじ、よかったっすえ。うぇうぇ

一部、著者のローマびいきが過ぎるというか、アバタもえくぼっぷりが鼻につくときもあるけども、実に生き生きと古代が描写されていてよかったですた。



このエントリーをはてなブックマークに追加





最近、会社の別のグループのプロジェクトホームページを見る機会があって、とても興味深く拝見させていただいた。

んでもって、そこで、オススメ書籍として「キャズム」と「ゴリラゲーム」が並べて記述してあったのにちょっと感動したので、エントリを書く。

たぶん、このBlogを読んでいる読者層でキャズムを聞いたことないって人は少ないと思う。

Life is Beautifulさん(http://www.satoshi.blogs.com/)あたりにいけばキャズム関係の記事は一杯あるし

キャズムそのものを題材にした(わりと有名な)ブログもあるようだ

キャズムを超えろ!
http://d.hatena.ne.jp/wa-ren/


しかも、うそニュースで有名なbogusnewsさんでもキャズムねたのうそニュース記事があったりする。
ちなみに、この記事はコメントの
『「はてなとか近藤とか超きも~い。」ってオイオイ知ってるじゃないか? 』というコメントが最高すぎるのでイチオシしておく。

bogusnews: またキャズム転落事故 都内高校生死亡
http://bogusnews.seesaa.net/article/15166560.html


それに比べると、ゴリラゲームはとかく影が薄い。
すくなくとも、日本では。
ジェフリー・ムーアの名著なのだが。

たぶん、インターネットバブルの時代に、IT株式投資の指南書として売り出してしまったのが良くなかったのだと思う。
日本とアメリカではIT株の動きは相当違うし、かつITバブル崩壊でIT株式云々の本は軒並み売れなくなった。


しかし、しかしだ。
ハイテクマーケッティングと本としては、ゴリラゲームのほうがいいこと書いてると思う。

もちろん、文頭が

なお、答案はアラビア語で書くこと。文体とスペリングは9世紀の標準に従いなさい。



などとギャグで始まっている時点で、脳みそ直撃しまくりんぐなので、個人的には内容にかかわらずイチオシ確定なのだが、それを差し置いてもいい。

つまり、「キャズム」はキャズムという概念を紹介すること。およびキャズムを超えるためのTipsをいくつか提案している本なのに対して、ゴリラゲームは一歩ひいて、客観的にキャズムという概念が存在するマーケットルールにおいて、どの企業が勝つか見極めよう。という趣旨で書かれているので応用範囲が広いのである。

敵を知り、己を知れば百戦危うからず。というではないか。


#てゆーか、キャズムを読んだよちよちマネージャーが
#自社のマーケッティングポジションも分析できないまま
#キャズムキャズム騒ぐのはうざいです


そういうわけで、すでに絶版で入手困難だと思うけど、もし入手できる機会があったらぜひ読んでみていただきたいです >ゴリラ



最後に、最近人に見せるように確保しているキャズムを分かりやすく紹介している記事を紹介しておきます。
これで嫁あたりに突っ込まれたときに対策してやってください > All

ブログはキャズム(ハイテクの落とし穴)を越えてブレイクするのか?
http://www.goodpic.com/mt/archives/000227.html
このエントリーをはてなブックマークに追加

いやなブログさんが薦めていたのと、ごとむさんが監修したので、読んでみた。

ソフトウェア屋さんむけの、平易なハードウェア入門って感じの本。正直OSとかいじってる人にはレベルが低すぎると思うけど、

大学生とか、新人さん(とくに組み込み技術者の新人さん)にはぜひとも読んでもらいたい本である。



Write Great Code〈Vol.1〉ハードウェアを知り、ソフトウェアを書く

このエントリーをはてなブックマークに追加

しばらく前に会社の上司が薦めていたので読んでみた。

筆者の意図としては会計学の入門書なのだろうが、ちょっと入門編過ぎて物足りなかった。
でも、さおだけ屋の正体が分かっただけでも、読む価値はある。



さおだけ屋はなぜ潰れないのか

このエントリーをはてなブックマークに追加

今回はライトノベルの紹介。
このエントリのタイトルは本についていたオビから取りました。

え? 似合わない?
僕もそう思います。
実際ライトノベルなんて10年近く読んでないし。

んがしかし、10年前にお気に入りだったシリーズが10年ぶりに新刊を出してしまったので仕方ない。


作者の山本弘は、作家というより「と学会」会長として有名な方で、これが「棒の手紙」だ! なんていう愉快な記事をネット上でも公開しており、これがまた結構たのしい。

しかし困ったことに重度のロリコンで、子供向け小説でョゥ女のエロシーンを書かずにはいられないという悪癖があります。
この小説のヒロインなんかその際たるもので、なんと8歳の時にオヤジにレイプされた事があるという強烈なバックグラウンドを背負っています。

で、そういうのを知った上であとがきとかで、いやー前巻できたばかりの娘がもうすっかり歳も近くなってしまって感情移入できました。みたいな事を書いてあると、こっちが逆に気が気じゃない。


それは絶対、人としてマズい感受移入してますから!!




・・・・あれ? 全然ストーリーの解説とかしてないぞ。
えーと、他のブログとか見ると極めて高い評価でレビュー受けてると思うのでそちらをご覧ください m(_ _)m





このエントリーをはてなブックマークに追加

大好きなPeoplewareを読み直している。デマルコはどれも好きなのだが。

その中でも特に大好きな一節を紹介したい


私は病床から足を引きずってオフィスへ行き、顧客用の不安定なシステムを立て直そうとしていた。
シャロンは倒れそうになった私を支えてくれちょっと姿を消したかと思うと暖かいスープをもってきて私を元気付けてくれた。
私は聞いた「管理業務が山ほどあるのに、どうしてこんなことまで出来るんですか?」
シャロンはにこやかな笑顔で答えた「これが管理というものよ」


私が実業務でボンクラ管理職にいつもイライラさせられ、時には痛い目にあわされてもマネージメントに対して深い敬意を払い続けている、そのルーツはここにある。




このエントリーをはてなブックマークに追加

読了。
ハイテクビジネスの教科書としてこれほど有名な本もないと思うので月並みな書評はかかない。

この本が、支持され続けているのは切り口の鋭さとシンプルで分かりやすい結論があるからだと思う。あーだこーだと長々と書き連ねたあげくに、結局ケースバイケースです。などとお茶を濁すようなビジネス書が氾濫している中でこれは貴重なことだと思う。
しかしながら、その切り口の鋭さを得るためにこの本は書いてないところでいくつか仮定を置いてある。

・その分野はブランド力が弱く、顧客は製品を機能や値段で選んでおり、ファッションとしては見ていない。
・製品は容易に代替可能なものであり、他社製品への乗り換えにあたって新たな学習を特に必要としない。
・製品の使用方法は顧客間で独立しており、顧客は他の顧客と同一製品を選ぶメリットがほぼ、あるいはまったく存在しない


もっと具体的に書くと

・昔RISCという言葉がはやっていた頃IntelのCPUはRISCチップより大幅に遅かったが、Intelは牙城を守った。
顧客は「速度」に一番のプレミアムを支払ったが、過去のプログラムが動かない製品は同一カテゴリとは
みなされなかった。
・Macは使いやすさでWindowsを上回るとしばしば評されながら、Windowsのシェアをぜんぜん奪えていない
・ソニーと松下が同じ機能、同じ性能の製品を発売したらソニー製品のほうが1割ほど高い値段がつく。
ソニーは合コンで見せびらかせるが、松下はこうはいかない。
(最近はちょっと事情が違うようだけれども)


つまり、僕にはハイテク企業の利益の源泉は代替不可能なところ、乗り換えにものすごく(コスト的にまたは心理的に)抵抗がある状況に「ゲームのルールを自分に有利なように構築してしまっている」所だと思っている。
だから、特に米国では2位以下の企業から標準化の大合唱が始まることが多い。
技術経営の観点からはこういうゲームルールの構築するのが120点の答えで、変わっていくルールにうまく追従するのは80点の答えであろう。
その辺をすっとばして(もちろん中途半端に書くと収拾がつかなくなるのでこの本の切り捨て方は正しい)ある局所的なシーンを解説している本である。という点を忘れなければこの本は本当にすばらしいと思う


このエントリーをはてなブックマークに追加

↑このページのトップヘ